理念形成物語

人生のオーナーシップを自らの手に
1965年 東京都生まれ

23歳 中央大学商学部卒業後 ハウス食品株式会社に入社

学生時代を通してドラム演奏に打ち込んできたものの、プロになる程の自信はなく大学4年になってからやむなく就職を考え出す。あまりこだわりはなかったが、友人からの「自分で商品を吟味できる食品業界が親しみやすくて良いんじゃないか」というアドバイスに納得し、食品業界に絞って就活。バブル期絶頂だったこともあり、始めてから2ヶ月程経った頃、1番最初に内定をもらえた会社に入社を決意。ドラムを趣味として思いっきり満喫するための生活費稼ぎといったような気楽な気分で入社、営業部門に配属となった。

32歳 昇格試験での挫折経験が一つの転機に

気楽な気分で入社したものの、毎日の仕事は忙しく、また刺激的でもあり、元来の負けず嫌いで成功意欲の高いことが功を奏して、目標を達成していくことに夢中に。結果まずまずの好業績を残してきたが、32歳を目前にして昇格試験に2年連続不合格。
同期入社はおろか後輩にも先を越されていくうちに仕事へのモチベーションはどん底に。
「自分を正当に評価しない会社に、何が楽しくて毎日通っているんだ?」と嫌気がさしてきて仕事にも身が入らなくなり成績も急降下するという悪循環にはまっていった。
そして会社を見返してやろうと強く決意し、中小企業診断士試験にチャレンジ。3年間にわたり睡眠時間を3?4時間まで削って猛勉強の末、資格を取得した。
資格取得後は転職してやるぞと息巻いていたものの、箸にも棒にもかからず、会社に留まることにした。但し資格を活かして新たなことにチャレンジしたいと強く思い、会社に異動願いを出すことを決意。
この時はじめて、「自分が仕事を通して何を得たいのか?何を成し遂げたいのか?」について真剣に考え始めた。この頃、コーチングに出会い、コーチングを自ら体験しながらも一方で技術を学び始めた。

その結果、自分の可能性を実現させるためにチャレンジする人が、成功できるようにサポートをしていくことを仕事にしていきたいと思い出した。

この一連の経験をきっかけに、人生の主導権を会社や家族といった外部に預けるのではなく、自分がしっかりと握ることがどれだけ大切かを痛感した。
この頃から「人生のオーナーシップを自らの手に」という言葉が信条となる。

36歳 素晴らしい経営者との出会い

提出した異動願が受諾され、14年間在籍した営業部門からグループ経営企画部署にマネージャーとして異動。そこでは子会社の経営支援が主な業務で、延べ30人の子会社社長とお付き合いし、経営をサポートしていくものだった。
そこでお会いしたお一人の社長との関わり合いが私の経営者観や経営観を育ててくれた。
その方は際だって志が高く、肝が据わり、また会社の行く末と社員の活躍に本気で心を砕いておられる経営者だった。その方のあり方を通して、経営とはなんたるかを身をもって教えて頂く機会にもなった。一方他の会社では、親会社の顔色ばかりうかがっているあまり、幹部や社員との溝ばかり深まり、メンバーそれぞれは優秀なものの、人と人、チームとチームが諍い合い、士気の低下を起こし、成績も悪化していく様も見てきた。それはまさしく、「1+1=2どころか、0.5」になってしまっているありさまだった。

ここで学んだことは次の3つ。

  • 経営には正解はない、故に正解か否かを考えすぎると先に進めなくなる。
    信ずるものをまずは選択することが大切
  • 企業の可能性、将来像を経営者自身がどれだけ信じられているかが、経営の成否を決める
  • 企業業績の長期的成長は、社内のコミュニケーションがどれだけ取れているか否かに比例する。そしてその社内のコミュニケーション度合いは、社長と幹部とのコミュニケーション度合いに比例する。

一方で、親会社からの辞令で子会社の社長にはなったものの、これまでの仕事とのギャップや子会社の古参幹部の関係に悩む社長も数多く見てきた。
社員の人数や設備等が潤沢な親会社での仕事の仕方や慣例と、中小企業で膳弱な子会社でのそれらとは異なり、業種・業態が違えばなおのこと別物でもある。
そのような中で、親会社での慣例を子会社に持ち込むことで、子会社の幹部や社員との軋轢ができることは良くある風景でもあった。
また古参幹部からすれば、自社業態に対する知見も経験も自分たちより少ない社長にこれまでのやり方を否定されることで反発したくなることも容易に理解できた。
このように社長と古参幹部がちぐはぐな状態が続いていては、経営もうまくいかなくなることは必然であり、結果として社長本人は社長を引き受けた事を悔やんだり、本社の人事部を恨んだりするありさまであり、そのような状況を解消するための支援にも数多く携わった。
ここでは如何に古参幹部を味方につけるかが大きなカギである。
新社長として、ビジョンや経営者としてのリーダー像を明確に創り上げていくことを支援していく同時に、古参幹部や社員からは、これまでのやり方の良いところ、強みを聞き出していくことをまずはお手伝いした。その上で、両者が持ち寄り新たな事業プランを創り上げていくことを支援していった。これらを通して、新社長のあたらしい風と、この企業が持つ強みが融合させることが出来、社全体が新しいチャレンジをしていく機運作りに一役買うことが出来た。
先代社長から引き継ぎ新社長として、会社の経営に取り組もうとする社長の右腕として私がお手伝いすることは、結果会社を強くし、社員の方を幸せにするんだと知った。
ここでの経験や学びが、現在2代目社長の右腕として支援させて頂く原点になった。
古参幹部をはじめとする社員の方々との関係での問題を解きほぐし解決していくことは、2代目社長は元より会社を強くし社員も幸せにするのだと確信している。

M&A後のぎくしゃくした親子会社間の関係に取り組む

結局、グループ経営企画部署には7年間在籍。
その間、会社としてはM&Aで2社を子会社化。
ここでは、M&A後のグループ会社間の一体感醸成に取り組んだ。
そこで経験したことは、M&Aをした後の親会社と子会社とが一致団結していくことの難しさであった。親会社としては多額の出資をしたことの是非を、M&A後の子会社実績や、グループとしてのシナジー発揮によるグループ業績で株主や市場から監視される。その為全体最適という名の下に強権発動をしていったり、逆に子会社との軋轢を恐れるあまり気を使いすぎてリーダーシップを発揮できなかったりと迷走しそうになった。逆にM&Aされた子会社の方には、社員の経営陣や親会社に対する疑心暗鬼や、元親会社から売却されたという裏切られた気持ちや悲しさ、絶望感が渦巻いていることが多く、なかなか素直に親会社との話し合いに望めないという難しさがあった。
親会社と子会社とで、まるで綱引きをしているような状態で、業績は不振を極め、
「M&Aをしたことは失敗だったのではないか」という陰口まで社内には流れるありさまだった。
ここでは、一貫して親会社と子会社間の葛藤・問題の解決役として活動。
ついつい感情的になり、騒然となったり冷戦状態になったりする話し合いの場を両者にどんな考えや思いがあるかを話し合い、相手に対する思い違いを解いてくための仲介役を務めた。
これらの経験を通して「問題の奥に潜むコミュニケーション(組織内・組織間)のこじれを解決するためのスキル」を体得していった。

また社内では「10年後の企業像を検討していくプロジェクト」の参画メンバーにも抜擢され、会社の目指すべき姿を経営陣に答申する仕事も行った。

これは、生産、営業、開発、研究、管理といった様々な部署の課長クラスのメンバーが合計10名程度が選抜して集められ、会社が10年後にはどんなビジネスをドメインとして行き、そのためにこれからの10年をどのように経営していくべきなのかを検討していくプロジェクトだった。
ここではそれぞれ立場や置かれている環境が異なるため、当初は話しが噛み合わずに、何度も話し合いを中断せざるを得ない状況になり、予定されていた経営陣への答申日に間に合わないのではないかとまで心配された。
それでもみんなが諦めずに最後までたどり着けたのは、「メンバー誰もがハウス食品を愛し、ハウス食品の成長を願っている同志である」という実感だった。この実感が異なる考えや意見を持つ人同士が、諦めずに妥協もせずに討議を続けられ、答申へと持ち込む事が出来た。ここでの答申はその後、全社戦略にも取り入れられ実際に実現に向けての一歩を踏み出した。ここでの体験は、組織変革に向けての同志がいることでその後社員にどのようなモチベーションになるかを実感できたと同時に、部署をまたがるメンバー同士が交流する際の留意点やコツも学ばせてもらえた。
ここでの学びは現在、数多くの企業に対して組織変革支援をさせて頂く際に、私の礎になっている。

こうして、経験から体得した次の三つにより、私は数多くの社長達からアドバイスや支援を求められ、かわいがられた。

  • 経営全体の流れや仕組みに対する知見から来る俯瞰した視点と同時に、あるべき論だけでなく現場の状況・状態にも則した視点も兼ね合わせたアドバイス(あるべき論だけでは、現場は動かないことを「10年後の企業像プロジェクト」での活動を通して実感し、それを経営アドバイスにも活用)
  • 大抵の問題の奥に潜むコミュニケーション(組織内・組織間)のこじれを解決するためのスキル(M&A企業間の葛藤・問題解決の経験から体得)
  • コミュニケーションスキル(営業経験及びコーチング経験)

43歳 21年間勤めた会社を退職し独立

21年間勤めてきた会社には愛着も愛情も非常にあったのだが、自分自身の可能性にチャレンジしていきたいと考え、安定や安心を捨て独立を決意。

「人生のオーナーシップを自らの手に」を旗印に、先代からの古参幹部との関係構築に悩む2代目社長が、そしてそこで働く社員それぞれが、自分の可能性を諦めず自発的に働き、それぞれが組織や仲間のために貢献し合う組織づくりを目指し、ライフオーナーシップを設立。

私が主にさせて頂くことは次の3つである。

  • 2代目社長としての企業ビジョンの明確化。
    どのようにリーダーシップを発揮したいかの明確化
  • 経営幹部同士が腹を割って話し合い、語り合う場(会議・研修)の進行
  • 経営幹部みんなで、中期戦略を創造していく会議・研修の進行

学校卒業後に外部の会社に数年勤め、跡継ぎのために戻り先代から引き継いだものの年上での社員との関係や経営不振に悩み、事業承継したことを悔む2代目社長の方々に何人もお会いしてきた。

そのような方々の悩みを解消し、組織メンバーそれぞれが仕事を楽しみ、お互いに長所を活かし合い、その結果組織としても成長していく。
そのような組織がこの社会に少しでも増えていってくれることを日々願って、この仕事をしております。

将来のビジョン

人と人とが争ったり諍いを起こすことで、傷つけ合ったり、言葉の暴力や無視という攻撃をしあうことが、どれだけ私たちを生きにくくさせているか?
このことを思うと、悲しい気持ちにさせられます。

これらのことが、どれだけ私たち人間を苦しめ、どれだけ無駄な労力をかけさせられているか?

ミスターチルドレンの「掌」という歌の中に次のような歌詞があります。

(以下、歌詞引用)
作詞:Kazutoshi Sakurai 作曲:Kazutoshi Sakurai

君は君で 僕は僕
そんな当たり前のこと
なんでこんなにも簡単に僕ら 見失ってしまうんだろう
一つにならなくて良いよ 認め合うことができればさ
もちろん投げやりじゃなくて 認め合うことができるから
一つにならなくて良いよ 価値観も理念も宗教もさ
一つにならなくて良いよ 認め合うことが出来るから
それでずばらしい

(以上引用終わり)

お互いが違いを認めあえれば良いのです。
しかし残念ながら、当人同士ではどうにもできないことが大半であることも事実です。

私はここに、この人生を賭けていきたいと思っています。
それが、もっとこの世界が生きやすい世界になっていくための一歩に繋がると信じています。

人生の多くの時間を投資している仕事をするために集結している組織。
その中での関係のズレが多くの人を苦しめてもいます。
この組織の中での関係(特に2代目社長と社員との間)のズレを解消していくことに全力を傾けていきます。

そして私はその先も夢見ています。

それは、組織に限らずこの社会で起きている人間関係のズレ、争い、抗争によって生きにくくなってしまっている状態を少しでも解消していきたいというものです。

具体的にはこの日本で、そして世界で起きている抗争や紛争・闘争を少しでも解決していくために尽力していきたいと思っています。

自分1人だけが頑張るのではなく、葛藤解決のプロフェッショナルをとりまとめ、オーガナイズし、求められている地域などに、集団で関わらせて頂き解決の糸口を一つ一つ見つけていく活動をしていきたいと思っています。

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